気になる言葉(10)「お話」か「お話し」か

「話」に送り仮名を付けて、「お話し」とするのか、付けずに「お話」とするのか、迷うことはありませんか?

「私が話します」→「話」が「話す」という動詞ですので、送り仮名が必要、「話します」となります。
「お話をうかがいました」→「話」が名詞ですので、送り仮名の「し」は不要、「お話」となります。
「話す」の名詞形は「話」となって「し」が不要になるけれども、
「動く」の名詞形は「動き」、「願う」の名詞形は「願い」のように、送り仮名が残っている語もあるので、迷ってしまいます。

動詞が名詞形になると送り仮名が消える語はほかに、「組む→組」「係る→係」「志す→志」など27語あります(文化庁のホームページ「送り仮名の付け方」の「例外」を参照ください)

では、「おはなしします」という場合、「お話しします」と「お話します」のどちらになるのでしょうか。
「おはなしします」は、動詞の「話す」に「お~する」を付けた謙譲語として考えられるので、
「探す」が「お探しします」となるのと同様、
「話す」は「お話しします」となります。
「お話をします」という場合は、名詞の「話」に「お」を付けた語ですので、送り仮名は不要です。

「し」を送るべきか否か、私自身ときどき混乱してしまいます。今回は、自分の頭をクリアにするためにも、順序だてて説明してみました。