本棚に並ぶエッセイの本

私の本棚を見ると、エッセイに関する本がけっこうなスペースを占領しています。作家やエッセイストが書いた本もありますが、趣味として続けてきたエッセイに関係する本が100冊以上収まっています。ざっと分類すると以下のようになりました。
・私の所属するエッセイグループの本
毎年発行する会誌は冊子タイプで、もうすぐ34号が出る。それとは別に、エッセイ集やエッセイの書き方の書籍を過去に出版している。
・そのエッセイグループのメンバーが個人でまとめたエッセイ集
出版社から出した本には、ハードカバー、ソフトカバー、小振りのものなど、様式はさまざま。出版社に頼らず、自分で編集して、印刷と製本を印刷会社に頼んで作った冊子タイプも数多く並んでいる。 全部で50冊ほど。
・エッセイグループの仲間が運営するエッセイ教室で発行した文集
・私が携わっているエッセイ教室や通信添削の関係の文集や本

こうして眺めてみて、エッセイを趣味として書いていく先には、本にまとめるという選択肢があり、わりと多くの方が1冊は出していることに気づきました。先に特に何もなくても、エッセイを書くのが好きで、仲間とエッセイについて語り合うのが楽しい、という理由だけで、続けるのには十分かもしれませんが、年齢や生活の変化をきっかけに本を出すことを考える人が多いようです。もちろん、本にまとめることに興味のない方もいますし、逆に1冊だけでなく何冊も出している方もいます。

私自身も、還暦を機にこれまでの作品をまとめておこうと思い、数年前に友人の出版社から本を出してもらいました。出版したものを家族やエッセイ仲間に見せるだけで満足でした。いや、出来上がった本を手にしただけで、満足していたような気もします。
ところが、出版社側は、どう宣伝するか、どこの書店に持ち込もうかと考えています。双方の考え方の違いに、お互い驚きました。出版社で本を出すということは、売るためなのですね。当然のことですが。出版社側は、チラシやポップのようなものを作ってくれましたが、逆にそれを配るのが恥ずかしくて、数人の仲間によろしくと手渡した程度でした。

趣味というなかでエッセイを書いてきた私は、本ができあがった時が到達点。仲間に読んでもらうことだけで大満足でした。でも、それが趣味としてのエッセイの楽しさなのだとも思います。仲間が書いた本を読むと、内容以上の筆者の気持ちや背景が伝わってきます。本棚の空きが足りなくなっても簡単には処分できません。
とはいえ、もし仲間の本が売れて有名なエッセイストになったら、もちろん心から応援したい。それもまた期待しています。