シリーズで書く その2

前回の「シリーズで書く」(2021年9月)は、東京オリンピックの選手村でのボランティア体験について、シリーズものとしてエッセイを書いたときの話でした。たった5日間の活動でしたが中身の濃い時間で、いろいろな切り口で書けると感じました。そのため、2000字程度の作品1編にさらっとまとめるのではなく、「選手村ボランティア」というシリーズで何作も書こうと決めました。
という内容でした。

このように、ボランティアのときはシリーズで書こうと最初から計画していましたが、今回の「その2」は、「書き続けていたら、図らずもシリーズものになっていた」という話です。

2024年から25年にかけて、長年住んでいたマンションをリフォームしました。
ひと言で「リフォーム」と言いましたが、具体的には、業者の選定・打ち合わせ・ショールーム見学・仮住まい探し・仮住まい先での暮らしなど、いろいろな内容を含んでいました。 付随して、自宅にある品々をどうするかという断捨離の問題もありました。 自分にとって初めてのことが多く、驚いたり感心したり思い出に浸ったり、心が動く場面もあって、その都度、エッセイに書いていました。
リフォームが完成してみると、「自宅をリフォームすることになって」という一文が入っているエッセイを10編も書いていました。そのうち4編はエッセイ工房に載せました。
図らずも、リフォームについてのシリーズものができあがっていました。

これだけ原稿があるのだから、小冊子にまとめておこうという気持ちが、ムクムクと湧き上がってきました。基本的には、自分の記録のためにです。でも、もしかしたら、リフォームを考えている人の役に立つかもしれないという気持ちもありました。
現在、一つの冊子にまとめるべく、再推敲中です。

再度推敲して気づいたのは、書き上げたときは完璧!と思っていたのに、日にちを経て読み直してみると、直したくなる箇所が多いことです。
説明が詳しすぎ、その逆にこの説明で読み手に伝わっているのか、この言葉が自分の気持ちを正しく表しているのかと気になり、スムーズに読めない箇所や不自然な話の流れなども見えてきました。
また、各エッセイはそれぞれ独立しているので、「リフォームをしている」という説明がどの作品にも出てきます。1冊にまとめるときは、それらを削るのですが、とはいえ、まったく説明がないのもわかりにくい。冊子の途中から読み始めることもあるでしょうから、1編1編の独立性をある程度残しておきたい。と同時に、通して読んだときに自然に次の作品に移れるように、時系列を考えた配置も必要です。

いつもは、私一人で推敲を終えるのですが、今回は、リフォームを一緒に体験した夫に読んでもらいました。すると、私がまったく気にしなかった箇所をいくつも指摘されました。自分でいくら客観的に読んでいるつもりでも、やはり違う目で見てもらうことも大切なのだと再認識しました。

推敲作業と共に、表紙をどうするか、冊子のタイトルも決めなくてはなりません。完成までにはもうしばらくかかりそうです。