エッセイを本にまとめる(4)

初校が上がってきました。

体裁が変わったせいか、自分のワードで見直しをしていたときとは違う目で読めます。実にたくさんの修正箇所が見えてきました。

同じ表現は続けない
自分でも重々承知していることなのに、見逃していた箇所がけっこう見つかりました。手のマッサージについて書いた作品で、全体に「マッサージ」という言葉が多くなるのは仕方ないとして、3行続けて「マッサージ」という言葉が出てきたときは、なぜこれを見逃していたのか、自分に自信がなくなりました・・。

漢字かひらがなかの統一
これも、文章を書く者として、よくわかっているつもりでしたが、統一されていない言葉が散見されました。20年間書いてくるうちに、漢字かひらがなかの「自分の基準」が変化していたようです。
たとえば、以前は「・・のころ」と書いていましたが、最近は「・・の頃」と漢字で書くので、漢字に統一しました。
以前は「引越」、そのうち 「引越し」、最近は 「引っ越し」と書いていました。どれに統一したらいいか悩んだ末、すべて「引っ越し」に統一しました。

好きな表現?
1篇ずつではまったく問題ないのに、全体を読むと、「あれ? この言い方、また出てきた」と気になる表現がありました。自分にとって書きやすい表現だったのでしょう。
「折に触れ」という表現は1章に1回出てきました。それを多いというか、少ないというか。気になるくらいですから、「多い」のでしょう。
「胸が熱くなった」という表現も何回か登場。ほかの言い方を知らないのかと、思わず自分にツッコミました。

その他、文章自体が気になる箇所も多くあり、ページの都合上、1ページ増やした作品が3つあり、初校は真っ赤になりました。

本文の修正と同時に考えなくてはならないのが、本のタイトルです。
タイトルの付け方として一般的なのは、
・本に掲載する作品の中からどれか選び、そのタイトルを使う
・全体の内容に関わるようなタイトル
です。今回の本では、作品のタイトルを使うのはやめて、全体を表すようなタイトルを考えることにしました。しかし、なかなか思いつきません。

何でも頭に浮かんだものを書き出してみたら?というアドバイスをもらい、とにかく書いてみました。テレビ番組や曲名などからもヒントを得て、100個以上書きました。しかし、これ!と思えるものにはまだ出会えません・・。考える時間にはリミットがあるので、だんだん焦ってきました。
続きは「エッセイを本にまとめる(5)」をどうぞお読みください。